観逃した!!!という方に朗報、まだまだツアーは続きますよ! 今後のスケジュールは以下の通り。 10/31(木)鎌倉 café vivement dimanche 11/1(金)名古屋 Música & Bar Marcelo 11/2(土)山形 Bar Frank ←SOLD OUT 11/4(月・祝)福岡 ダイニング・イベントスペース 「ティエンポ・ホール」
CELSO FONSECA/AO VIVO セルソ・フォンセカ/アオ・ヴィーヴォ EM 2428699 ¥3,675 スロー・ボサの洗練の世界を進む粋な男のライヴ盤。完璧な音を作り固めるタイプの音楽家のイメージがあるが、本ライヴでも演奏者と目で会話できる距離を崩さず、洗練された音を届けてくれる。ギターが上手いのは知られているが、ライヴでの歌声もよい。「ソロー・モーション・ボサノヴァ」から始まる美しくて穏やかで、心が満たされるライヴ。ゲストに、ジルベルト・ジル、アナ・カロリーナ、ホベルタ・サー!
JOYCE/AO VIVO ジョイス/アオ・ヴィーヴォ EM 2669459 ¥3,675 ジョイスが40周年のキャリアを祝福し行ったライヴの模様を収録したDVD。ジョイスが最高の環境でキャリアを歩んでいることが伝わってくる快作。まず、ベースとなるバンドが、ベースにホドルフォ・ストロエテル、ギターにルーラ・ガルヴァゥン、ドラムに夫でもあるトゥッチ・モレーノ。ゲストに、レイラ・ピニェイロ、ドリ・カイミ、ジョアン・ドナート、フランシス・ハイミ、クララ・モレーノ(娘)、ゼー・ヘナート、メネスカル、モニカ・サウマーゾを迎えながら、キャリアの代表曲を落ち着いた雰囲気で演奏していく。ジョイスは独特なギター奏法も特色だが、歌手として、作曲家としての彼女の魅力もたっぷり味わえる。ファンでなくても、MPBを確実に足跡を残す彼女の記念碑的本作をぜひ!
MALLU MAGALHAES/1 AO VIVO マル・マガリャンイス/1 アオ・ヴィーヴォ AGM 002 ¥3,675 デビュー・アルバムのリリースから間もなくしてリリースされた1stDVD。15歳でMySpace上で話題になり、16歳でCD/DVDデビューした天才少女であることは今更説明不要かもしれないが、CDを聞いててもDVDを見ても、素晴らしい才能であることは間違い。DVDでは、オリジナル曲以外にも彼女が敬愛しているボブ・ディランやジョニー・キャッシュのナンバーのカバーも披露している。1度のライヴを収録した作品ではなく、何カ所でのライヴの模様から収録されている。
SILVIA MACHETE/EU NAO SOU NENHUMA SANTA シルヴィア・マシェッチ/エウ・ナゥン・ソウ・ネニューマ・サンタ EM 2645299 ¥3,675 シルヴィア・マシェッチの「サーカスのように楽しい」ライヴDVD。美人で歌も上手く曲も良い、バンド・メンバーもクールで達者なメンツばかり。ただちょっと不思議なパフォーマンスを交えながら彼女のステージは進む。その楽しさがわかるにはDVDを見てもらうのが一番。この「1人オルケストラ・インペリアル」とも言えそうな彼女だが、トップ・スターの仲間入りするには、この「キワモノ」感をもっと上手く昇華した時かと思ったりするのも正直なところ。エドゥ・クリエゲル、モモ、ニーナ・ベッカー、フビーニョ・ジャコビーナがゲスト参加。他の場所でのライヴ映像など、本編以外も充実。(こちらのDVDは現在在庫切れですが、CDの方は在庫ございます)
SILVIA MACHETE/EU NAO SOU NENHUMA SANTA シルヴィア・マシェッチ/エウ・ナゥン・ソウ・ネニューマ・サンタ EM 2645272 ¥2,415 シルヴィア・マシェッチのライヴ録音による2ndアルバム。ボーナストラックには、エドゥ・クリエゲルとのデュエットと、ニーナ・ベッカーとのデュエットを収録。全14曲。ライヴ映像では、どうしてもシルヴィアのユニークな動きに注目してしまうが、音だけを聴いていると、シルヴィアの自由な動きが可能なのは、バンドの演奏が素晴らしいからだということがよくわかる。現在のカエターノやマウチネルを支えているメンバーから精鋭が集結している。歌よし演奏よし! それでいて、メインの曲は、自分のオリジナルか友人が書いた新曲なのだから、末恐ろしい女傑だ。
◆VA『サンバ・ソシアル・クルビ』 1. Samba Social Clube (Abertura Instrumental) 2. E Preciso Muito Amor - Zeca Pagodinho 3. O Bêbado e a Equilibrista - Beth Carvalho 4. O Mar Serenou - Jorge Aragao 5. Tristeza Pe no Chao - Teresa Cristina e Grupo Semente 6. Bola Dividida - Diogo Nogueira 7. Sorriso Aberto - Leci Brandão 8. Tristeza - Luiz Melodia 9. Mas Quem Disse que Eu Te Esqueco - Dona Ivone Lara 10. Mordomia - Dudu Nobre 11. Pressentimento - Roberta Sa 12. O Assassinato do Camarao - Grupo Fundo de Quintal 13. Esperancas Perdidas - Lenine 14. Da Melhor Qualidade - Sururu na Roda 15. Mormaco - Alcione 16. O Show Tem que Continuar - Casuarina 17. Salve a Mocidade - Fernanda Abreu 18. Velhas Companheiras - Nelson Sargento e Mauro Diniz 19. Nao Sou Mais Disso - Almir Guineto 20. Samba Social Clube - Arlindo Cruz, Marcelinho Moreira e Casuarina
◆VA『カルトーラ・100アノース──オ・アウトール・イ・セウス・インテルプレチス』 今年カルトーラの生誕100年だから実現した、2枚組の一大カルトーラ・トリビュート。RCA、CBSの録音を中心に、5曲の新録曲も含む。 ●CD 1 1. O Inverno do Meu Tempo – Cartola 2. As Rosas Nao Falam – Altemar Dutra e Alcione 3. Cordas de Aco – Gal Costa 4. Divina Dama – Chico Buarque 5. Peito Vazio – Vania Carvalho 6. Eu Sei (inedita) – Jair Rodrigues e Celia 7. Autonomia – Fagner 8. A Cancao que Chegou – Cida Moreira 9. Minha – Zeca Pagodinho 10. Labaredas – Joanna 11. Basta de Clamares Inocencia (inedita) – Fabiana Cozza 12. Nao Quero Mais Amar a Ninguem (inedita) – Alaide Costa e Ze Luiz Mazziotti 13. Sala de Recepcao – Paulinho Boca de Cantor 14. Corra e Olhe o Ceu – Dudu Nobre ●CD 2 1. Catedral do Inferno (inedita) – Marcia Castro 2. Acontece (inedita) – Rita Ribeiro 3. Camarim – Beth Carvalho 4. Alvorada no Morro – Clara Nunes 5. Sim – Nelson Goncalves 6. Pouco Importa – Maria Creuza 7. O Mundo E um Moinho (ao Vivo) – Ney Matogrosso 8. Porque Vamos Chorando – Milena 9. Vem – Elizeth Cardoso 10. Tempos Idos (ao Vivo) – Paulinho da Viola e Toquinho 11. Amor Proibido – Paulo Moura 12. Garcas Pardas – Clementina de Jesus 13. Tive Sim – Cyro Monteiro 14. Silêncio de um Ciprestre - Cartola
長い間入手困難な状態が続いていたサントラ『Garota de Ipanema(1967)』(ブラジルでは、2001年リリースのヴィニシウス・ヂ・モライスのコンプリート・ボックスの中の1枚としてCD化されただけ)を含む、8枚組CDボックス『Brasileiro』には、『Garota de Ipanema』の他、『Caymmi Visita Tom (1964)』『Matita Perê (1973)』『 Elis & Tom (1974) 』『 Edu & Tom - Tom & Edu (1981) 』という4作のオリジナル・アルバムと、3枚の未発表コンピレーションが収録されている。『Tom Feminino』は、女性歌手がジョビンの曲を取り上げた名演、『Tom Masculino』は男性歌手の名演、『Tom pra Dois』はデュエットを中心に、複数のアーティストによる名演を収録している。 ボックスのカバーも、自然を愛したジョビンのイメージを大切にした美しいカバーだ。
『VARIOS/ESTUDIO COCA COLA(エストゥヂオ・コカ・コーラ)』2415円 [人気者同士の熱き共演集] ブラジルの音楽専門TVチャンネルMTVブラジルで、昨秋放送された特番がCDとDVDでリリース。当代の人気バンドがガチンコ対決する趣旨で、6グループ、3組の共演が収録。最初はアシェー界若手No.1、元ババード・ノーヴォのクラウヂア・レイチと、一昨年初来日した若手ロック・バンドのCPM22。2組目はポルト・アレグレから出たカショーホ・グランヂとロック界の重鎮ナンド・ヘイス。最後はレゲエ界のニューカマー、アルマンヂーニョと、昨年大ブレイクしたニューカマー、NXゼロ。この手の共演は歌手だけの場合が多いが、ここではアレンジも書き下ろしだ。バックバンドも丁々発止に絡み合い、聴き馴染んだ楽曲も新鮮な印象を受ける。未収録分(スカンキvsナサゥン・ズンビ、ネグラ・リvsピティ、マルセロD2 vsレニーニ)もあるので続編のリリースに期待したい。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by Willie Whopper〕
『OSWALDO MONTENEGRO/INTIMIDADE(オズワルド・モンチネグロ/インチミダーヂ)』2415円 [べテラン歌手の総決算的スタジオ・ライヴ] まるでホーム・パーティーのような雰囲気で収録したスタジオ・ライブ・シリーズ『インチミダーヂ』。ギリェルミ・アランチンスに続いて第2弾としてリリースされたのは、昨年デビュー30周年を迎えたオズワルド・モンテネグロ。1956年生まれというから御年52歳のベテラン・シンガーだ。もともとはリオの出身だが、ミナスやブラジリアでの生活経験もある。日本ではマイナーな扱いだが、本国ではノヴェーラの挿入歌には欠かせない人物で、同世代を中心にファンが多い。近年はホベルト・メネスカルとのコラボレーションも順調だ。ここでは自身のキャリアを振り返るような内容で、ヒット曲を中心に披露、ブラジリダーヂ溢れる大人のフォークロックを聴かせてくれる。ゲストにゼカ・バレイロ、バンドリンのペドロ・アモリンも参加。ちょうど今頃はブラジル全土ツアーの真っ只中だ。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by Willie Whopper〕
『ZABE DA LOCA/BOM TODO(ザベー・ダ・ロカ/ボン・トード)』2625円 [「一体トシいくつやねん?」北東部のファン必聴] タイトでスピーディなバンダ・ピファノス・ヂ・カルアルーと言えば北東部マニアの方なら思わずピクッと反応することでしょう。ザベーとは Isabelの愛称としてよく使われる名前でして、つまりはこの人、ブラジル北東部の葦笛・ピファノ吹きのばあちゃん。一体トシいくつやねん?!なのにこの切れ味の鋭さ、インパクトの強烈さはどうでしょう。そもそも楽器そのものの音程のデタラメさ(マジいい加減)で知られるピファノでありますが、彼女の高い演奏精度は驚嘆に値します。ザブンバやカイシャ(スネア)他、打楽器のビートも強靭そのもの。いかにも生身の人間が創り出す音楽って感じです。製作陣にマシエル・サルー、エスクリーニョ、そしてカルロス・マルタらが控えている(いずれも一部ゲストで演奏参加)ことからもわかる通り、実に素晴らしいクオリティに仕上がっています。北東部のフォルクローレファンならこれはもう必聴。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 上沖央明〕
『ZEZE GONZAGA/ENTRE CORDAS(ゼゼ・ゴンザーガ/エントリ・コルダス(弦楽器と共に))』2415円 [静謐な美しさに貫かれた好盤] ミカ・カウリスマキのドキュメンタリー映画『ブラジレイリーニョ』にも出演し、その上品で毅然とした佇まいが記憶に新しいゼゼ・ゴンザーガ。1926年生まれの81歳、ラジオ時代からブラジル音楽を支えてきた大歌手だ。本作はそのゼゼの歌と、弦楽器との共演を収録した美しい編集盤。クアルテート・マオガニ、アミルトン・ヂ・オランダ、ジョアン・リラ、マウリシオ・カヒーリョなどの他、バーデン・パウエル、ハダメス・ニャタリ、ハファエル・ハベーロなど、故人となったしまったマエストロとの貴重な録音を収録。静謐な美しさに貫かれた好盤である。ゼゼ・ゴンザーガの歌には、もちろん風格や威厳が感じられるのだが、それを支えているのは「歌心」に他ならない。「往年の大歌手」的な扱いを受けることもあるが、本作を聴けば彼女がいまだ現役の大歌手であることが認識されよう。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 石郷岡 学〕
『PERI/SEGUNDO TEMPO(ペーリ/セグンド・テンポ)』2625円 [安定した実力のSSWの新作がまたよい] 前作『サンバ・パッサリーニョ(小鳥のサンバ)』が国内盤でも発売になり話題になったバイーア出身サンパウロ在住の気鋭のシンガー・ソングライター、ペリことペリアンド・コルデイロ・ノゲイラの新作が到着。人懐っこいメロディー・ラインは前作そのまま、ペリの軽やかなギターと歌声に加え、ブラシを多用し最小限にリズムを刻むドラム、トーン抑えめでそっと寄り添うようなベースのトリオを中心に、ベッドルームでセッションしている様な至極親密な空気感は癖になります。ヴァニア・アヴレウ、ジュサーラ・シルヴェーラをはじめとした♀Voの参加も見逃せません。ホドリゴ・マラニャォン『ボルダード』や、アフォンシーニョの『ベレー』、ヒカルド・テテ『ジェリンゴンサ』なんかがお好きな方は間違い無いかも。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 石亀政宏〕
『GLAUCIA NASSER/A VIDA NUM SEGUNDO(グラウシア・ナセール/ア・ヴィダ・ヌン・セグンド)』2625円 [3枚目にして独自のMPBスタイルに進化] バックミラーに映るはにかんだ笑顔は新たな道を見つけた彼女の気持ちの証。3枚目にして“突き抜けた開放感をもたらすフォーキー・ポップ・ブラジレイロ”へと脱皮したミネイラの女性シンガー・ソングライター。シンプルで芯の太いバンド・サウンドと鉄弦アコースティック・ギターのストロークを基盤に、ファルセットでひらりと身を返すしなやかで透き通った唄声は幾多のMPBレジェンドに匹敵。ミナス特有のメランコリー旋律、70’s U.S.産自作自演歌手のようなダイナミズム、親密なバンド・メンバー達と書き上げられた珠玉の曲達は“現代のクルビ・ダ・エスキーナ”と呼ぶに相応しいです。時にビッグ・バンド・ブラス、時に複数のヴァイオリン、時にサンバ、と彩りを添えながら綴られる煌めく叙情。車窓から夏の風に吹かれているような、天井知らずの期待と高揚が持続します。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by マットホワ伊藤〕
『VARIOS/UM CANTINHO UM VIOLAO E BOSSA(ウン・カンチーニョ、ウン・ヴィオラゥン・イ・ボサノヴァ)』2625円 [ボサノヴァの真髄に触れる新録曲集] 誕生50周年に相応しい“ボサノヴァかくあるべし”ともいうべきコンピレーション・アルバムが届いた。本来あるべき美しいものとは、まったく相反するカタチで商用乱発される米曲カヴァーのBOSSA○○○等のまがいものを静かに警告するかのような一枚に、久しぶりにペンも熱くなる。全14曲、ドラムやベースといった余計な添加物を一切排除した“声とギター”だけのミニマム・スタイル。そして、そのタイトルに示されている“部屋の片隅…一本のギター…”という「コルコバード」の詩に象徴されるオリジナルのボサノヴァにしか存在しえない美しい詩が並ぶ。そんな、ここに記録された演奏たちを聴いていると、ジョアンが「想いあふれて」~『声とギター』、そして近年そのライヴで示してくれた、ボサノヴァ本来の精神性へのオマージュを感じるだろう。最後に、この素晴らしい作品を創造したプロデューサーのジョゼ・ミウトン氏に最大の賛辞を送りたい。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by ヒロチカーノ〕
『NEY MATOGROSSO/INCLASSIFICAVEIS(ネイ・マトグロッソ/インクラシフィカーヴェイス(分類不能なもの))』3150円 [ネイの声から透けてくるブラジル像] 夜の森に棲まう両生類を思わせる衣裳を身につけ、ここ何年間かで積み上げたシックな素顔のイメージをあっさり覆したネイ様。カズーザやペドロ・ルイス、アルジラ・エスピンドラ&イタマール・アスンサゥン、シコ・ブアルキなどの作品を自在に取りあげ、キーボードにセコス&モリャードス時代の同僚エミリオ・カヘーラを迎え、ポップでロックでアダルトなブラジルをたっぷり聴かせてくれる。このアルバムには同名のツアーが先行し、音楽そのものにもまして、ステージで裸体をさらして着替えたりといった挑発的なネイ・ワールドが、大変な話題を呼んだとか。タイトルの「類別不能なもの」は、収録されているアルナルド・アントゥニスの曲から採られているが、ネイ本人を指した言葉ではなく、ブラジルを意味しているとのこと。類別を超越したところに残る枠「ブラジル」の今を、年齢も性別もジャンルも超越したネイの声で。ゴージャス。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 国安真奈〕
『MOINHO/HOJE DE NOITE(モイーニョ/オージ・ヂ・ノイチ)』2625円 [要注目の1stアルバム] 元バンダ・エヴァの歌手、エマヌエリ・アラウージョ。マリーザ・モンチのツアー(『グレート・ノイズ』)や故カシア・エーレルのバンドに参加し、リーダー作も出している女性パーカッション奏者/歌手のラン・ラン。80年代中盤からカエターノのバンドに参加、90年の初来日公演にも同行したギタリストのトニ・コスタ。バイーア出身の3人がリオで結成したバンドの、プロデューサーにベルナ・セッパスとカシンを迎えたファースト・アルバムだ。アシェーではなく、バイーアのサンバにロックを取り入れたサウンドが特徴で、サルヴァドールのペロウリーニョと現在の拠点であるリオのラパが合併したような、ちょっぴりレイドバックしたライヴ・バンドのノリがとても楽しい。トンガリ感はそんなにないけどカイミの名曲「サウダーヂ・ダ・バイーア」なんて実に独創的なカヴァー。他にありそうでなかった、同時にどこか懐かしさを感じさせる音にハマってます。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 中原 仁〕
『TIMBALADA/AO VIVO(DVD)(チンバラーダ/アオ・ヴィーヴォ(DVD))』 3675円 [チンバラーダ初のDVD] チンバラーダ、15年に及ぶキャリアでなんと初めてのDVD作品。初期から近年までのレパートリーからイイトコ取りの全22曲にクリップ2曲のお得盤。ブラウン将軍が2曲でゲスト参加し、打楽器メンバーがラップで加わるほかは、新ヴォーカルのデニーが一人で歌いまくっている。Tシャツとデニムをヨレっと着こなす優男は新生エヴァのサウロにも通じる雰囲気で、渦巻ペインティングやジャンクを流用した従来の近未来的トライバル趣味とはやや異質だが、カジュアルでヤング&フレッシュな路線も十分にアリ。Track4「30分」のカポエイラの動きも俊敏。ダンディな白シャツ白帽子のブラウン将軍が歌うTrack3「アシャンス」は70年代アフロ・バイーアの至宝チンコアンスのナンバー。ガチな演奏は勿論、大会場だがギミックなしのステージは親密感が高く、客席のalegriaな感じもはっきり伝わる。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 輪島裕介〕
『VARIOS/BELEZA PURA(ベレーザ・プーラ【TVドラマのサントラ】)』 2625円 [大注目のノヴァーラ・サントラ] ブラジルのヒットチャートを眺めてみると、放映中のノヴェーラの挿入歌がランクインしていることは、昔から変わらないことだ。テレビ・グローボが月曜日から土曜日の午後7時過ぎから放映している1時間ものの連続ドラマは、視聴率の善し悪しがニュースになるくらい一般のブラジル人は観ているし、その影響力は計り知れないものだといえる。だから挿入歌がヒットする仕組みなのだ。2月から放映スタートした『ベレーザ・プーラ』のブラジル国内のアーティストによる挿入歌を集めたのが本作。初出の楽曲も多く、ブラジル音楽ファンにとっても要チェックの内容となっている。カエターノ・カヴァーでスカンキによる爽快なロックナンバーになったTrack2「ベレーザ・プーラ」は、現在ヒット中。また、テレーザ・クリスチーナとセウ・ジョルジによるTrack7「放っておいて」も聴けるのは、今のところ本作のみとなっている。とにかく旬な物を聴きたいという方には格好のCDだ。〔月刊ラティーナ08年6月号掲載 text by 堀内隆志〕
01.Maria Maria 02.Pilar(do pila) 03.Os escravos de Jo 04.Pai grande 05.Seducao 06.Maria solidaria 07.Boca a boca 08.Ponta de areia 09.Povo da raca Brasil 10.Encontros e despedidas 11.A lua girou 12.Olho d'agua 13.Ultimo trem 14.Bola de meia,bola de gude 15.Roupa nova 16.Maria Maria(nova Maria)