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Blog Latina [ブログ・ラティーナ]

月刊ラティーナを発行する(株) ラティーナの情報発信用ブログ!

動画で先行して聴くカエターノ・ヴェローゾ新作『Zii e Zie ジー・イ・ジー』

 カエターノ・ヴェローゾ『Zii e Zie ジー・イ・ジー』。ユニバーサルからの国内盤発売は、4月15日が予定されています。まだアルバムの試聴はできませんが、カエターノのブログ上で掲載している(YouTube)動画で、全13曲中10曲までカエターノがオフィシャルに発表している動画をみることができます。見られないのは、Track10、Track11、Track13の3曲です。アルバム収録順にリンクしています。

バンド:
カエターノ・ヴェローゾ:Vo、G
ペドロ・サー:G
ヒカルド・ヂアス・ゴメス:B、Rhodes
マルセロ・カラード:Dr


ziiezie.jpg


1- Perdeu (Caetano Veloso) [邦題:ペルデウ(無くした)]- dedicada aos meninos do Morro da Providência

2- Sem Cais (Caetano Veloso e Pedro Sá)[邦題:セン・カイス(桟橋のない)]

3- Por Quem (Caetano Veloso)[邦題:ポル・ケン?(誰のために?)]

4- Lobão Tem Razão (Caetano Veloso)[邦題:ロバォン・テン・ハザォン(ロバォンは正しい)]

5- A Cor Amarela (Caetano Veloso) [邦題:ア・コール・アマレーラ(黄色)]- com Moreno Veloso e Davi Moraes, Eduardo Josino e Josino Eduardo

6- Base de Guantánamo (Caetano Veloso) [邦題:バージ・ヂ・グアンターナモ(グアンタナモ基地)]- com Eduardo Josino e Josino Eduardo

7- Falso Leblon (Caetano Veloso)[邦題:ファウソ・レブロン(ニセのレブロン)]

8- Incompatibilidade de Gênios (João Bosco e Aldir Blanc)[邦題:インコンパリビリダーヂ・ヂ・ジェーニオス(天才たちの不調和)]

9- Tarado Ni Você (Caetano Veloso)[邦題:タラード・ニ・ヴォセ(おまえに夢中)]

10- Menina da Ria(Caetano Veloso)[邦題:メニーナ・ダ・ヒア(ヒアの少女)]

11- Ingenuidade(Serafim Adriano Da Silva)[邦題:インジェヌイダーヂ(無邪気)]

12- Lapa (Caetano Veloso) [邦題:ラパ]

13- Diferentemente(Caetano Veloso)[邦題:ヂフェレンチメンチ(彼らとは違って)]
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テーマ:これがオススメ! - ジャンル:ニュース

  1. 2009/03/09(月) 21:44:55|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノが新作の制作過程を“中継”するサイトをオープン

ObraEmProgresso.jpg

 カエターノが現在、新作『トランサンバTransamba』の準備のための定期ライヴ「オブラ・エン・プログレッソ(製作中の作品)」を行っていることは、以前ラティーナの海外ニュースでお伝えしたが、その「製作中の作品」ライヴを追いかけるブログ「オブラ・エン・プログレッソhttp://www.obraemprogresso.com.br/」が立ち上げられた。音楽ジャーナリストのエルマノ・ヴィアナのアイディアが元になったもの。

 サイト「オブラ・エン・プログレッソ」は、カエターノが新作『トランサンバ』のために作曲した曲や、その曲のアレンジについて、逐一追いかける。カエターノは、今年の9月から録音スタジオに入り、今年の末にはそのニュー・アルバムを発表したい意向を発表している。

 4日のコンサート・ゲストは、テレーザ・クリスチーナで、ブログ内に設置された映像では、カエターノの口から、テレーザを中心にした現代のブラジルの若い歌手観を語っていて興味深い。5月7日から毎水曜日行われている同コンサートは、今月最後の水曜(6月24日)まで行われる。

 サイト上部の「オブラ・エン・プログレッソ(製作中の作品)」「37%完成」の表示が、洒落がきいていておもしろい。

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最新海外ニュース
ホベルト・カルロスのワールドツアー続報(06/05,ブラジル)
ミルトンの新作はフランスから(06/05,ブラジル/フランス)
アジェンデ生誕100周年記念・チリ映画祭、ハバナで開催(06/04,キューバ、チリ)
マリア・ベターニアが歌手として初めて、シェル賞を受賞(06/04,ブラジル)
ボリビア住民投票、自治権拡大に賛成(06/03,ボリビア)
ロックの生みの親、ボ・ディドリー逝去(06/03,アメリカ)
移民100周年を記念した懐石料理が登場(06/03,ブラジル)
ホンジュラスの空港 再開される(06/03,ホンジュラス)

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  1. 2008/06/05(木) 19:09:34|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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『Caetano Veloso / Caetano Veloso 75-82(カエターノ・ヴェローゾ/カエターノ・ヴェローゾ 67-74)[12CD]』の詳細

Caetano 75 82

◆カエターノ・ヴェローゾ『カイシャ 75-82(12CD) 』◆
Universal 12CD:1712732 25,200円(税込)
 カエターノ・ヴェローゾのキャリア40周年記念ボックスの第2弾『カエターノ・ヴェローゾ/カイシャ 75-82(12CD)』の詳細です。全10作のフル・アルバム(2枚組を1作含む)+1枚のレア&未発表曲集で構成されています。オリジナル・アルバムは、オリジナルのジャケットで裏面に解説があります。

1975qualquer.jpg
1975『Qualquer Coisa』
1975joia.jpg
1975『Joia』
1976doces.jpg
1976『Doces Barbaros(Caetano Veloso,Gilberto Gil,Gal Costa,Maria Bethania)』(2CD)
1977bicho.jpg
1977『Bicho』
1977muitos.jpg
1977『Muitos Carnavais』
1978muito.jpg
1978『Muito(Dentro da Estrela Azulada)』
1978Maria.jpg
1978『Maria Bethania e Caetano Veloso / Ao VIvo』
1979cinema.jpg
1979『Cinema Transcendental』
1981outras.jpg
1981『Outras Palavras』
1982cores.jpg
1982『Cores,Nomes』
pipoca.jpg
レアトラック集『Pipoca Moderna ~Caetano Raro & Inedito 2 ★75>82』

◆レアトラック集『Pipoca Moderna ~Caetano Raro & Inedito 2 ★75>82』の収録曲
pipoca.jpg
◇Track01.「Mamae Natureza」(Rita Lee) 『Qualquer Coisa』、『Joia』録音時のセッションからの未発表曲。
Sdoces2.jpg
Sdoces1.jpg
◇Track02.「Chukberry Fields Forever」(Gilberto Gil) シングル盤『Doces Barbaros』のA面1曲目。
◇Track03.「Sao Joao, Xango Menino」(Gilberto Gil/Caetano Veloso) シングル盤『Doces Barbaros』のA面2曲目。
◇Track04.「O Seu Amor」(Gilberto Gil) シングル盤『Doces Barbaros』のB面2曲目。
◇Track05.「Let It Bleed(Ao VIvo)」(Mick Jagger / Keith Richards) リオデジャネイロのテアトロ・テレーザ・ハケルで行われたコンサート「Caetano Veloso en Concerto」で録音され、1976年にリリースされたた多くのアーティストのライヴ音源が収録された3枚組LP『Palco,Corpo e Alma』に収録された音源。
◇Track06.「Por Causa de Voce/Uma Casa Portuguesa/Felicidade(Ao VIvo)」(Antonio Carlos Jobim/Dolores Duran)(Reinaldo Ferreira/V.M.Sequeira/Artur Fonseca)(Antonio Almeida/Joao de Barro) 同上
◇Track07.「Amante Amado」(Jorge Ben) 1978年にリリースされたシングル盤のA面。アントニオ・ピタンガ監督の映画『Na Boca do Mundo』内使用曲。
◇Track08.「Pecado Original」(Caetano Veloso)  同じく1978年にリリースされたシングル盤B面。ネヴィリ・ヂ・アルメイダ監督の映画『A Dama do Lotacao』内使用曲。
◇Track09. 「A Ra」(Joao Donato/Caetano Veloso) 1978年録音。未発表。
◇Track10.「Diamante Verdadeiro」(Caetano Veloso) 1978年録音。未発表。
◇Track11.「O Bater do Tambor」(Caetano Veloso) 1978年10月にリリースされたシングル盤のA面。
◇Track12.「Samba da Cabeca」(Caetano Veloso) 1978年10月にリリースされたシングル盤のB面。
◇Track13.「Massa Real」(Caetano Veloso) 1979年にリリースされたシングル盤のA面。
◇Track14.「Bom e Batuta」(Carlos Fernando) 1979年にリリースされた『Asas do America』(EPIC)収録曲。
◇Track15.「Encantado (Nature Boy)」(Eden Ahbez/Versao:Caetano Veloso) 1979年録音の未発表曲。
◇Track16.「Escandalo」(Caetano Veloso)  1980年録音。未発表。
◇Track17.「Pipoca Moderna」(Caetano Veloso/Sebastiano C.Biano)  1981年リリース『Outras Palavras』のためのセッションから発見された録音。
◇Track18.「Armandinho」(Caetano Veloso) 1981年にリリースされたシングル盤『Sim/Nao』のB面収録曲。
◇Track19.「Luz do Sol」(Caetano Veloso)  1982年にリリースされた映画『India, a Filha do Sol』のサントラ・シングル盤のA面収録曲。

ご購入はWEB SHOPから。
又は、order@latina.co.jp へ、メールで連絡を下さい。

テーマ:ロック - ジャンル:音楽

  1. 2007/08/20(月) 13:12:08|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノ・ヴェローゾ、MVビルのビデオ・クリップに出演

MVBILLCAETANO.jpg

 カエターノ・ヴェローゾCaetano Velosoが、ラッパーMVビルの新たなビデオクリップの収録に参加した。ビデオ・クリップが制作されたのは、MVビルの最新アルバム『Falcao - O BAGULHO E DOIDO』に収録された「Lingua de Tamandua」という曲。警察のスパイのことを歌ったキワドい程に社会派のリリックを持った歌だ。トラックには、カエターノ・ヴェローゾの「Qualquer Coisa」が使われている。

linguadeta.jpg

テーマ:お気に入りミュージシャン - ジャンル:音楽

  1. 2007/04/26(木) 23:33:00|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)がデヴェンドラ・バンハート(Devendra Banhart)と会った。[後編]

カエターノ&バンハート


[前編はこちら]

デヴェンドラ・バンハート「僕は、バンドのベーシストとサンフランシスコの映画館で会ったんだ。彼は『シネマ・ファラード』(カエターノが製作した映画)」のチケットを売っていて、僕は映画館で働いていんたんだ。僕のトロピカリズモとの出会いは、父が新しい音楽を聞きたいという興味をもっている人だったからだ。当時、デビッド・バーンが編集したコンピレーションがあって、その中に「レアゥンジーニョ」が収録されていた。カエターノを初めて聞いたのは、モレーノを初めて聞いたのとほぼ同時だった。すごいCDだったと同時に、心を鷲掴みにされたね」

カエターノ・ヴェローゾ「最近は僕は自分の作品にとても注意深くなった。というのも、ポルトガル語を話せない人のことも考えているから。作品に責任を持とうとしているんだ。ジャキス・モレレンバウムとやった作品や、若いミュージシャンとやった『Ce』は、そんな気持ちで作った。ジャキス・モレレンバウムは音楽の天才というだけでなく、とても優しい人間で、僕にとても多くのことを教えてくれた。彼のおかげで音楽家であることが、少しは恥ずかしくなくなった。ジャキスとやっていなかったら、こんな風な顔して今やれていないだろう」

デヴェンドラ・バンハー「あなたはスペイン語、英語、イタリア語でも歌いますね」

カエターノ・ヴェローゾ「外国語で歌い始めたのは英語が最初だった。でも英語を書けなかったんだ。ひどいもんだったよ。ラルフ・メイスRalph Mace[『トランザ』のプロデューサー]というイギリス人の友人がいた。彼が僕に英語の曲を作るように言ってきたんだ。彼は僕の作品やジルの作品を気にっていた。彼が「それはとってもオリジナルでおもしろいことだし、アルバムを作ろう」と言ったんだ。僕はロンドンに着いたばかりだった。僕の英語には限界があるし、当時は本当に全くしゃべれないぐらいだった。とても落ち込んでいたし、誰とも話す気になれなかった」

デヴェンドラ・バンハート「その話が聞けて嬉しいよ。僕らが「ロスト・イン・ザ・パラダイス」を歌っている理由は…」

カエターノ・ヴェローゾ「「ロスト・イン・ザ・パラダイス」! その歌は(ロンドンへ亡命する前に)サンパウロに住んでいた時に書いた歌だ。英語を話してはいなかったけど、圧政者の思惑で、サンパウロに英語が存在することへの返答になると思った。同時に、世界に向けて言うのに便利な言葉でもある。検閲もあった」

デヴェンドラ・バンハート「(「ロスト・イン・ザ・パラダイス」の中で)“don’t help me”と叫ぶのは、とてもパンキッシュで2元的なことだ。僕らがこの曲を演奏している理由は「この歌はカエターン・ヴェローゾの歌で、いいヴァージョンを聞きたかったら、作曲者のを聞いてくれ」と伝えたいからなんだ。あなたはポルトガル語を話すけれど、僕が知っている英語を話すごの作曲家よりも、英語でよい曲を作る。奥が深くてたくさんの解釈ができる余地がある」

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話に出てきたデヴェンドラ・バンハートがカエターノ・ヴェローゾを初めて聞いたという、デビット・バーン監修のブラジル音楽のコンポレーションは、『Brazil Classics 1 : Beleza Tropical』という作品。
 また、「ロスト・イン・ザ・パラダイス」は2ndソロアルバム『Caetano Veloso/Caetano Veloso(1969)』に収録されている。

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最新海外ニュース http://www.latina.co.jp/index.html
イラクで亡くなったブラジル人外交官に捧げるフェスティバル(11/11,インド)
ダニエラ・メルクリの新作は…?(11/11,ブラジル)
ブッシュの無駄遣い 国境フェンス問題アメリカ側からも批判(11/11,メキシコ)
ブエノスアイレスで初の国際音楽見本市、開催!(11/10,アルゼンチン)
『最後の奇跡』無事終了。ジョアン・ジルベルトのびっくりニュース(11/10,ブラジル)
マドレデウス、日本ツアー後の活動休止について語る!(11/9,ポルトガル)

最新国内ニュース  http://www.latina.co.jp/index.html
米国ラテン社会で大ヒット、ベネズエラ制作TVドラマ配信中!(11/10)
チリ・アルゼンチン・フランス合作『プレイ』、ご招待券10組20名様プレゼント!(11/10)
  1. 2006/11/11(土) 18:59:21|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)がデヴェンドラ・バンハート(Devendra Banhart)と会った。[前編]

カエターノ&バンハート
 新世代のフォーク・ミュージック・ムーヴメントであるフリー(ク)・フォークの旗手として活躍する米ヒューストン生まれのシンガー・ソングライターのデヴェンドラ・バンハート。TIMフェスティバル出演のために滞在中のリオで、念願かなってカエターノ・ヴェローゾと初めて会うことが出来た。デヴェンドラ・バンハートは、数多くのインタビューで一番のフェバリット・アーティストはカエターノ・ヴェローゾであると発言してきていた。以下のインタビューで、カエターノ・ヴェローゾとデヴェンドラ・バンハートは、トロピカリズモや映画の話から、パンク・ミュージックの話まで、会話に花を咲かせている。(フォーリャ・ヂ・サンパウロより)

カエターノ・ヴェローゾ「私たち(ブラジルのアーティスト)は、アメリカの文化の影響を受けてきて、外国のミュージシャンたちもブラジルの音楽から影響受けることもあったね。私は直接的に影響を受けたよ。おそらくエラズモ・カルロスはアメリカのロックを聞いていたと思う。私も50年代のアメリカのロックを聞いてはいたけれども、そんなに注意して聞いてはいなかった。60年代の、ポール・マッカートニー、ジョン・レノン、ミック・ジャガー、ザ・フーなんかのイギリスの人たちがアメリカのロックを真似し始めた頃、私はロックに影響を受けるようになった。同時に、ブラジル人によるアメリカのロックの真似もとても増え、ポピュラーになっていった。ロベルト・カルロスや彼の周辺のミュージシャンたちのことだ。どちらかというと、英語によるロックの影響よりも、ブラジル人でロックをやっていた人たちからの影響の方が、僕にとって重要だったよ」

デヴェンドラ・バンハート「おもしろいことに、ブラジル人はロックンロールのことを“イエ・イエ・イエ”と呼んでいたんだよね。(その呼び方は)何かを受け入れていることがわかるし、同時にユーモアもある」

カエターノ・ヴェローゾ「当時、ロックンロールは激しくブラジル中を駆け抜けていた。ロベルト・カルロス、或るいはビートルズのことを、ロックとは呼ばなかったんだ。新しいものとして、イエ・イエ・イエと呼んでいたんだ。ロックは、イエ・イエ・イエよりもっと新しいものをそう呼んだ。ビートルズの映画『ア・ハード・デイズ・ナイト』のことを、ブラジルでは『イエ・イエ・イエの王様Os Reis do Ie Ie Ie』と呼んでいたんだ。時々こんなに下手に訳してしまうんだ……。映画『カズロCasulo(“繭”の意)』はとても素晴らしい題名だね。映画『コクーンCocoon』はブラジルでは、『カズロ』と呼んでいるんだ」

デヴェンドラ・バンハート「面白いね。ブラジルでは『コクーン』が公開されたばかりなんだ。ちょっとだけ遅れて……(『コクーン』は1985年のアメリカ映画) 私にとって、たくさんの人にブラジルを知らしめた映画は『トゥドゥ・ベンTudo Bem(1978年)(アルナルド・ジャボールArnaldo Jabor監督)』だ。ブラジルの考え方を他の国の人に伝えた。サントラも美しいね」

カエターノ・ヴェローゾ「このサントラの曲は全てファンタスティックだ。映画はそんなにいいとは思わない。ブラジル人はこの映画が好きじゃないんだ」

[後編]へ続く

カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)
http://www.caetanoveloso.com.br/ce.html
デヴェンドラ・バンハート(Devendra Banhart)
http://www.cripplecrow.com/

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最新海外ニュース http://www.latina.co.jp/index.html
マドレデウス、日本でのコンサートが休止前最後のコンサート(11/9,ポルトガル)
メキシコの往年の人気歌手ミゲル・アセベス・メヒア氏、死去!(11/9,メキシコ)
文化功労賞授与式で涙を流すジル。そして会場中から「続けてくれ!」の声……(11/9,ブラジル)

最新国内ニュース  http://www.latina.co.jp/index.html
本誌執筆者・伊高氏が語る、ベネズエラ情勢についての入場無料講演会(11/8)
初代世界タンゴダンス・チャンピオン、ジセラ&ガスパルのワークショップ開催!(11/8)

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

  1. 2006/11/09(木) 18:57:07|
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カエターノ世代のアーティストたちの、衰えないクリエティビティー(「月刊ラティーナ」11月号インタビュー番外編3)

カエターノ『セー』へのインタビューで、雑誌では紹介できなかった貴重な発言を紹介していきます。

caetanologo.jpg
(あなたをはじめ、同世代のMPBアーティストは現役でクリエイティヴな活動を続けている。でも他の国では非常に特殊なアーティストを除いて、このようなことはない。自分も含めた同世代のアーティストたちが音楽活動を40年近く続けていても創作意欲が衰えないのは、どうしてだと思っていますか?)

 それも、時々聞かれる質問だけど、まず僕は、それほど珍しいことだとは思ってない。ブラジル国外には、そういうケースがたくさんある。例えば、ボブ・ディランがそうだ。ルー・リードだってそうだし。そりゃボブ・ディランも、60年代のようにヒットパレードのトップに再び顔を出したりといったことじゃない。それは、僕の場合やシコなんかでも同じことだ(笑)。しかし、敬愛の念は残っているし、自己リスペクトも残っている。自分のレベルに忠実に仕事を続けていこうとする、自分自身への要求もね。僕は、それは普通だと思うよ。レイ・チャールズも、天才的な曲を書き続けながら高齢で亡くなった。フランク・シナトラだって、世界一のシンガーであり続けながら、ほとんど90歳まで生きた。ミック・ジャガーにいたっては、73歳になってもステージに上がっている。今でも、ロック/ポップ史上屈指のライヴ・パフォーマーだ。同じレベルで続けている。誰も彼とは比肩できない。実はそれが、いつもローリング・ストーンズの強みだったわけだけどね。そりゃ、過去には素晴らしい曲もあったけど。やはり曲が素晴らしいのはビートルズだった。ローリング・ストーンズには、何曲か素晴らしい曲がある。ただ、ビートルズには決して及ばない。でも、ステージではストーンズは天才的だった。今もだよ。
 それに、サラ・ヴォーンだって、彼女よりも巧く歌える女性歌手がアメリカン・ジャズに登場するのを見ないうちに亡くなってる。むしろ、今日まで登場していないわけだけど。エラ・フィッツジェラルドもだ。だから、そんなに稀なことじゃないと思うんだ。普通だよ。パブリック・キャラクターが常に入れ替わることを欲しているのは、市場だ。それに、市場を追いかけてるマスコミだ。彼らは毎日新聞を売らなきゃいけないから。公的人物だちが入れ替わるほど、新聞が売れるから好ましいんだよ。もっとも、交代があるというのが悪いというわけじゃない。むしろ、とてもいいこと、健康的なことだと思う。例えば、あなたが23歳だとして、同じ23歳の人間が曲を書いて歌い、演奏してみせているとする。この人間は、あなたが感じていることを感じて、表現している。同じ世代だからね。つまり、みんながみんな、過去に地位を確立したアイドルに注目しているのはよくないと思うんだ。例えば、アルゼンチンは長い間 ? とても美しいことだとは思うけど ? タンゴの重みに苦しんだ。60年代まで、他のどんなアーティストよりもカルロス・ガルデルのアルバムが売れていたんだから(笑)。ガルデルは30年代に亡くなってるんだよ。やっぱり、自分と同世代のアーティストが好きだというのは、健康的なことだと思うんだ。そういう人たちが登場した方がいいと思うし、登場したら嬉しい。他方で、年をとってきたら若い世代からは忘れ去られねばならない、若い世代からは関心を示されるはずがない、とも思わない。彼らには、興味深いものを作り続ける能力があるんだから。そもそも、そんなことは、どんな有名詩人にも有名画家にも有名なポップ歌手にもジャズ歌手にも起こっていない。ロックの歌手にだってね。だから僕は、そういうケースはあまり知らないし、一種の神話じゃないかと思う。僕やシコ・ブアルキやミルトン・ナシメントや…普通じゃないかな。




  1. 2006/11/03(金) 12:06:50|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノの最新ライヴ映像!

◆現地のレポートを参照し、カエターノの最新ライヴ(現地時間の10/29深夜のライヴ)をレポートします。ライヴ映像へのリンクもあります!

“I’m alive/ vivo muito vivo”

 カエターノが新作『セー』発表後のライヴを、国内外のアーティストが半々に出演するブラジル最大級の音楽フェスティヴァルであるTIM FESTIVALで行う急遽行うことになったことを、ラティーナHPのの海外ニュースでお伝えした通りだが、その注目のライヴが実際に行われた。ライヴはTIM FESTIVALを締めくくるショウとして、日曜の夜に始まった。日曜の夜と言っても、時計の針はすでに12時を回っていた月曜の1時過ぎにライヴは始まった。バンドは、もちろんアルバム録音時のメンバーで、カエターノの他に、ギターのペドロ・サー、ベースのヒカルド・ディアス・ゴメス、ドラムのマルセロ・カラード。カエターノたちは、「別人」でステージの幕を開け『セー』に収録の12曲を演奏し、『セー』の収録曲以外では、「ナイン・オブ・テン」(『トランザ』収録)、「ユー・ドント・ノー・ミー」(『トランザ』収録)、「コモ・ドイス・イ・ドイス」(カエターノがロベルト・カルロスのために作曲し、1971年に録音された作品)、「モラ・ナ・フィロソフィア」(『トランザ』収録)を演奏した。
 『トランザ』からの演奏曲が多いが、『トランザ』は『セー』以前に唯一“バンド”で録音したアルバム。71年録音で、ロンドン時代の第2作目のアルバムだ。この時のバンドは、ジャルズ・マカレー(ギター)、モアシール・アルブケルキ(ベース)、トゥッチ・モレーノ(ドラム)、アウレシオ・ヂ・ホウザ(ドラム他)。
 ライヴの中でも取り分け印象的だった瞬間は、「ナイン・オブ・テン」を歌う瞬間だったようだ。この曲で、“I’m alive/ vivo muito vivo/ Feel the sound of music banging in my belly(私は生きている。すごく生きている感じがしている。音楽を感じる。自分の腹の中で暴れているのを。)”と繰り返し歌った。カエターノ・ヴェローゾ、64才。死ぬということを充分に自覚しながらも、“I’m alive/ vivo muito vivo”と、力強く歌う。この曲のあと、「別人」の歌詞にも通じる「ユー・ドント・ノー・ミー」の“You don’t know me”の部分を繰り返し、カエターノはステージを後にした。



「Rock」を歌う同ライヴの模様を少しご覧下さい。(YouTubeより)


(カエターノへの8000字ロング・インタビュー本編は「月刊ラティーナ」11月号に掲載中!)
http://www.latina.co.jp/html/magazine/revFRM.php

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最新海外ニュース http://www.latina.co.jp/index.html
マンゲイラの名歌手94歳ジャメラゥン、ついにエンヘードCD録音への不参加が決定(10/31,ブラジル)
サッカーの王様ペレ、ミュージシャン活動開始!(10/31,ブラジル)小さい文字

テーマ:お気に入りミュージシャン - ジャンル:音楽

  1. 2006/10/31(火) 15:35:46|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノとニルヴァーナ

カエターノとニルヴァーナ(「月刊ラティーナ」11月号インタビュー番外編2)

ピクシーズBBC
『ニルヴァーナ/ネヴァーマインド』

(新作『セー』に関して、ニルヴァーナはリファレンスの対象にあったか、という質問に対して)
カエターノ・ヴェローゾ「ニルヴァーナについては、僕は大好きだ。特に90年代のアルバム、中でもあの『ネヴァーマインド』が、僕は一番美しいと思う。ロック史においてもっとも美しいアルバムの一枚でもある。ニルヴァーナは大好きだから、『異国の香り』では彼らの曲を1曲レコーディングした。「カム・アズ・ユー・アー」、美しい曲だ。だから、頭の中にはあると思うよ。でも、考えてはいなかったな。アルバムを作ったら、そこに出たということじゃないかな。実は、作曲とアレンジを作っていた時に、もっとも意識的に念頭に置いていたのは、ピクシーズのアルバムだった。何年も前に、ペドロ・サーが、彼らの出演したBBCの番組を聞かせてくれて、多分それを一番考えていたんだと思う。」

 このペドロ・サーがカエターノに聞かせ、『セー』を作るきっかけとなったという音源が実際に市場に存在し、流通している。
ピクシーズBBC
『PIXIES/PIXIES AT THE BBC』(GAD 8013)
 ボストン出身の米オルタナティヴロック・シーンの先駆的バンド・ピクシーズが英BBCに1988~1990年の間に残した音源を収録した作品で、確かに『セー』に通じるシンプルでヒリヒリした、ロック・バンドによるサウンドが詰まっている。
 また、カエターノが『異国の香り』で取り上げたニルヴァーナの「カム・アズ・ユー・アー」は、カート・コバーンがピクシーズのサウンドを意識しながら作った曲として知られており、近年のカエターノには、直接的にも間接的にも、ピクシーズを中心とする90年前後の米オルタナティヴロック・シーンからの影響が色濃い。
 カエターノの『セー』のサウンドのルーツが気になる人は、ぜひ『PIXIES/PIXIES AT THE BBC』を探してみて下さい!

 番外編はまだ続きます。乞うご期待!

(カエターノへの8000字ロング・インタビュー本編は「月刊ラティーナ」11月号に掲載中!)
http://www.latina.co.jp/html/magazine/revFRM.php

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最新海外ニュース http://www.latina.co.jp/index.html
ベネズエラVSグアテマラ 国連非常任理事国改選(10/25,ベネズエラ)
ファンキ・カリオカ・シーンのNo.1ファンケイラの裁判に本人出頭せず(10/25,ブラジル)
07年のリオのカーニヴァルCDの概要が発表に!(10/25,ブラジル)

最新国内ニュース  http://www.latina.co.jp/index.html
ヤマンドゥ・コスタ『トーキョー・セッション』本日発売!(10/25)
ブラジルのリアリティ・アートと音楽の融合@UNIT(10/25)




テーマ:気になるアーティスト - ジャンル:音楽

  1. 2006/10/25(水) 16:31:16|
  2. カエターノ・ヴェローゾ[Caetano Veloso]
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カエターノとボブ・ディラン

カエターノとボブ・ディラン(「月刊ラティーナ」11月号インタビュー番外編1)

カエターノ『セー』へのインタビューで、雑誌では紹介できなかった貴重な発言を紹介していきます。

カエターノ・ヴェローゾ-セー

カエターノ・ヴェローゾ『セー』UCCM-1102

(新作『セー』に関して、ボブ・ディランはリファレンスの対象にあったか、という質問に対して)
 この「オレは後悔しない」では、僕は完璧にボブ・ディランに夢中だ。これまでなかったほどにね。彼の本はいろいろ読んだけど、とりわけスコセッシ監督が撮った彼についてのドキュメンタリーが気に入ったからだ。そこでは彼は、ほんとうに魅力的に捉えられてる。僕は改めて、彼に惚れ直してしまった。これまで以上にだ。彼の仕草やものの言い方、すべてが実に美しいんだ。60年代くらいの映像だと思うけど。それに、僕が知らない、彼が敬愛していたアメリカのミュージシャンたちがいろいろ出てくる。サイコーに美しいDVDだよ。ボブ・ディランが神みたいなんだ。だから、「オレは後悔しない」を書いていた時、ルー・リードのイントロと同じほどの明確さでもって、ボブ・ディランの歌い方と作曲の仕方に対するリファレンスを残したいと思っていたんだ。曲のところどころに、それを意識したものを入れたし、歌う時も、少しそれらしく努めてみた。というのも、あまり熱を込めて、カリカチュア化してしまっては恥ずかしいと思ったから。でも、ボブ・ディランはあの曲に込められてるよ。あの曲だけだけどね。他の曲では、僕はあまりそうは思えない。

カエターノが言及しているボブ・ディランのドキュメンタリーは、この作品だ。

ボブ・ディラン-ノー・ディレクション・ホーム

『ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム』
監督:マーティン・スコセッシ

またボブ・ディランは、カエターノより少し早く、大傑作との呼び声も高い新作『モダン・タイムズ』を今年発表したばかり。ロックしてきたおじいさんたちが、ロックな生き方をしてきた根性を見せつけるかのような傑作を次々と発表している奇妙で刺激的な06年後半。

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『ボブ・ディラン/モダン・タイムズ』

番外編はまだ続きます。乞うご期待!

(カエターノへの8000字ロング・インタビュー本編は「月刊ラティーナ」11月号に掲載中!)
http://www.latina.co.jp/html/magazine/revFRM.php

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テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

  1. 2006/10/23(月) 14:03:25|
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