第1段となる本作は、仏評論家から絶賛されながらも苦境にあったシャンソン歌手/作家のアラン・ルプレストを救おうと、フランスの心ある名うての歌手たちが集まり、ルプレストへ捧げた作品です。各人が本当に心のこもった歌を聞かせてくれ、歌手が歌を歌うことの最も本質的な魅力が迫ってきます。歌が迫ってきます。とても味わい深い1枚です。(ラティーナ3月号「それでもセーヌは流れる」でも紹介しています。)
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フランスの新旧の名アーティストが集い、最後の酔いどれシャンソン詩人、アラン・ルプレストに捧げた名作。
フランス人のシャンソンへの敬愛の念が詰っています。
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エディット・ピアフの再評価で再び注目を浴びているシャンソン。
同時代のシャンソンもこんなに素晴らしい。同時代のシャンソンを味わえ。
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フランスで起った、ある1つの奇跡……。
ピアフ、ブレル、フェレ、ブラッサンスなどが去り、シャンソンの香り高い文芸性などヒットパレード至上主義の音楽界から姿を消そうとしていた頃、ノルマンディーからパリに出て来たルプレストは、一軒また一軒と灯りを消しつつあった左岸シャンソン小屋で喉をしぼってその詩を歌い始めた。喰えない、レコード会社がつかない、そういうことはどうでもよかった。郊外、下町、人情、無情……アランはカフェとビストロで見たものを詞に描き、その歌はテレビやラジオを介さずとも、小さな小屋のライヴや小さな独立レーベル(メイス、サラヴァなど)のレコードとなって、量はともあれ確実に形になっていった。硬派の批評誌が絶賛し、権威あるディスク大賞を受賞もし、クロード・ヌーガロが「今日最も電撃的なシャンソン作家」と激賞し、ジャン・ドルメッソンが「20世紀のランボー」とまで称したのだが、多くの人々にとってルプレストは無名歌手にすぎなかった。
ニコチンとアルコールを良き相棒としたアランは最後の酔いどれ詩人となって、叙情の濁流のような嗄れ声を絞り出していたが、2年前病魔は彼の脳を襲った。頭部切開手術の後、53歳だったアランは80歳の顔になり、親しい者たちからも再起不能の声が聞かれた。最後のシャンソン職人は知られることなく燃え尽きたかに見えた。
ところが、これをこのまま終わらせてはならない、とルプレストの芸を愛する旧友たちや若い後進アーチストたちが集まり,アランの声が戻るまでは俺たちが、と……。『ルプレスト亭』は、彼の居酒屋にみんな集まって,亭主人のレパートリーを歌い合うという態のトリビュート・アルバムである。ジャック・イジュランからオリヴィア・ルイーズまで、新旧の個性がルプレスト作品を再訪し、声を違えながらその深い叙情を再創造する。
Track01.オリヴィア・ルイーズ「最悪なものはすべて」
Track02.ダニエル・ラヴォワ「裸」
Track03.ジャック・イジュラン「ラ・クールヌーヴ」
Track04.ロイック・ラントワーヌ「野郎」
Track05.サンセヴリノ「手提カバンの中に」
Track06.モン・コテ・パンク「それはひょっとして」
Track07.アラン・ルプレスト「何も起こらない」
Track08.ミッシェル・フュガン「どのバカが“何も起こらない”なんて言ったのだ」
Track09.ニルダ・フェルナンデス「俺の消息を教えてくれ」
Track10.エルヴェ・ヴィラール「文芸カフェ」
Track11.アニエス・ビール「父のダチ」
Track12.ジャン・ギドニ「怖い」
Track13.エンゾ・エンゾ「エディット」
Track14.ジャメ「聖マックス」
Track15.ジェアン「おまえの尻は丸い」
Track16.ファンティーヌ・ルプレスト「役立たずのワルツ」

VA『Chez LEPREST ルプレスト亭』
TCT 071101-1 2625円 購入はこちらから
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