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いよいよ来日、ジルベルト・ジル最新インタビュー!

 9月9日の大阪公演が、約2週間後に迫ってきた超音楽家ジルベルト・ジルの、最新インタビューがとれました!
 最新アルバムについて、「ブロードバンド・バンド・ツアー」について、日本について等々たっぷり語っています。ジョアン・ジルベルトについても。
 ぜひジルの音楽を聞きながら、じっくり読んで欲しい、まさに「今」のジルの言葉です。(メール・インタビュー、翻訳:荒井めぐみ)

ジルベルト・ジル来日特設サイト

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◆アルバムについて

Q:ニュー・アルバムはあなたの様々なルーツと興味が無理無く融合されていて、細部までの完成度が高く、あなたが発表してきた数多くの作品の中でも最も素晴らしい作品の1つだと思います。リリースから2ヶ月以上経ちましたが、周囲の反応はどんなものですか?
ジルベルト・ジル:このアルバムはブラジル、アメリカ、ヨーロッパ、日本でリリースされ、それに伴いラジオで流れ始め、CD店やネットなどで販売され始めたところで、反応はまずまずといったとろかな。これから、クリップやDVDなども出る予定。

Q:前作のオリジナル・アルバム『クワンタ』から11年、この期間を振り返って今どんな風に感じていますか?
ジルベルト・ジル:こんなに長い間、オリジナルアルバムが出ていなかったなんて、不思議だね。ここ6年間、文化庁で仕事をしている間は作曲をする時間がなかったんだ。昔の曲ばかりを歌ったライブ盤は作って、グラミー賞を受賞したけれど。でも、新曲ばかりが詰まったこのアルバムで、音楽活動に完全復帰したという感じだね。

Q:本作のテーマは? またタイトルに込めた意味を教えて下さい。
ジルベルト・ジル:バンダ・ラルガ・コルデルは、デジタル技術の分野やコミュニケーション(ブロードバンド、web2.0、さらに次世代のものなど)をテーマにした、音やテーマにおいて現在の、そして幅広い(ブロード)な音楽バンドでもあり、一方、コルデル(民衆文学)というのは、ブラジル北東部の代表的な大衆文学または大衆詩の様式のことで、このアルバムのさまざまな歌詞に見ることできます。

Q:ジャケットは「Air Mac(Apple社の無線LANシステム)」をモチーフにしている?
ジルベルト・ジル:アルバムのジャケットは、グラフィックデザインチームの構想で、インターネットやコンピュータで使われる様々なアプリケーションに関連したシンボルを使ったらどうかと提案してくれた。アルバムのテーマとの関係がはっきり分かるので、その案が気に入ったよ。

Q:このアルバム製作のきっかけは?
このアルバムが完成するのが見えてきたのは、どの曲ができた時ですか?
ジルベルト・ジル:このアルバムに入っている曲は、徐々に集まったものなんだ。「リズム・マシーン」は2002年に作ったものだし、他の曲もいろんな動機で出来たもの。「ひっつくなって」と「世界の穴」は、映画のサントラのために作ったものだし、「畳の部屋のゲイシャ」は古いサンバ・ブレッキのリメイクで、「カノー」は、カエターノとベターニアのお母さんの100歳を祝ったもの、「バンダ・ラルガ・コルデル」はアルバムのテーマを明確にするために作ったもの。でも、このアルバムを作ろうと決意したのは、「死は怖くない」で、自分がアーティストであるということを、もう一度確認する気持ちにさせたんだ。

Q:(今回のアルバムのプロデューサーの)リミーニャはどんな役割をしましたか?
彼との信頼関係はもう揺るぎないものになっていますか?
ジルベルト・ジル:信頼関係は、長い付き合いと長く一緒に仕事をやってきている上でのものさ。このアルバムでは、このアルバムを性格づけるハイテクな部分の仕上げを彼に任せたよ。


Q:現在のバンドのメンバーは、あなたにとって理想なバンドですか?
ジルベルト・ジル:アルバムに参加しているアーティストたちは、僕とはもう長い付き合いだし、ここ10年の様々なプロジェクトで僕のバンドとしてやって来ている。一番新しい顔は、息子のベン・ジル。2年前にグループに参加して、このアルバムでは存在感が出たね。若者たちがやっている現代的なポップスの要素を、今のやり方で取り入れてくれた。リミーニャがレコーディングで彼の意見を聞きながらやってくれて、すごく良いことだと思う。

Q:Track8「死は怖くない」に最後に録音されている心臓の音は誰の心臓の音ですか?
ジルベルト・ジル:分からない。でも、リミーニャがすでに持っていたサンプラーだと思うよ。誰のかはわからないけれど。

Q:Track2「両親」の冒頭でスカイプの呼び出し音を使ったのは誰のアイディア?
ジルベルト・ジル:リミーニャだと思う。確か、ベンか誰かの提案があったような気がするけど。

Q:Track10「畳の部屋のゲイシャ」の歌詞は、どんなところから出てきたの?
ジルベルト・ジル:すごく面白いギターアレンジをして、何年も「ネガ・ナ・ジャネラ」というサンバを歌っていた。そのギターアレンジが気に入っていたベンの提案で、再び歌うことにした。オリジナルのサンバの歌詞が、すごく攻撃的で明らかに人種や性に触れているので、妻のフローラがあんまり好きじゃなくて。でもアレンジの美しさは捨てたくなかったので、そのアレンジを生かした新しいメロディーと歌詞で、同じ構成の新しい曲を作ることにした。歌詞は芸者に触れているけれど、アレンジを再作曲している間に自然に生まれてきた。

Q:本作で唯一の曲の共作者はジョルジ・マウチネルです。これにはどんな経緯があるのですか?
ジルベルト・ジル:2年前にジョルジが、もうテーマも、ある程度のフレーズや歌詞が決まっていた2曲を共作しようと言ってきてね。それで一緒に作って彼の『ヘヴィラゥン』というアルバムに収録されたんだ。それが今度は僕のアルバムにね。

Q:Track13「カノー」では、カノーの100歳を祝福しているけれど、あなたは何歳まで生きたいか希望はありますか?
また、Track08「死は怖くない」では、死について歌っているけれど、死は身近なものになってきている?
ジルベルト・ジル:カノーみたいに健康で、明るく、元気でいられるなら、彼女と同じくらい生きてみたい。カノーに捧げた曲で歌っている通りに。あの曲は、長く素晴らしい人生に対する祝福だからね。「Nao tenho medo da morte」では、死がだんだん近づいてきていると歌っているわけではなくて、もともと人生の中に自分自身の中に存在しているものが強くなってくるということなんだ。内在している補完性のようなもので、本質的にあって、組み込まれ、含まれ、無くてはならないものだね。

Q:親の視点で書かれた曲もあるけれど、このテーマを扱うようになったのは、自分の立場と重ねている部分もある?
ジルベルト・ジル:いや、世界の息子として、全人類の兄弟として書いたよ。

◆科学技術への関心

Q:最新のインターネット技術によって、私たちの生活はどんな風に変化していくのか、あなたはどんな風に考えていますか?
ジルベルト・ジル:この質問に対する答えは、とってもシンプルなものだよ。ただ、自分の周りを見てみるだけで分かる。日本だって、今みたいに、電子技術やパソコン、情報、生物化学が発達した後と、昔の生活と違うでしょう。今の日本は侍の時代と全然違うよ!!!

◆ツアーについて

Q:「バンダ・ラルガ・コルデル」のコンサートは撮影可能というアイディアを出したのは、あなた自身?
そのアイディアはどこからきたですか?
ジルベルト・ジル:記録用そして発信用の新しい機器が一般化して、誰でも撮りたい人は撮って、皆に見せて共感するということが当たり前になってきていることを受けて。

Q:撮影可能にしたことによって起った、何か面白いエピソードがあれば教えて下さい。
ジルベルト・ジル:観客がどんどん写真や映像を撮るようになってきて、友達やコミュニティのサイトにアップしている。ライブやツアーでは、毎回そのときにしか見られないことがたくさん起こるからね。僕らのサイトは http://www.bandalargacordel.com.br http://www.youtube.com.br/gilbertogil

Q:これまでに今回のツアーで回った国の反応はどうですか?
ジルベルト・ジル:観客は、僕が呼びかけている通り、参加することを分かってくれてきている。

Q:バンダ・ラルガ・コルデル・ツアーはいつまで続くの?
ジルベルト・ジル:既にヨーロッパとアメリカでライブをし、今は日本、続けてブラジルと南米をします。

◆日本ツアーについて


Q:これまでの日本ツアーで、特に印象に残っていることがあれば教えて下さい。
ジルベルト・ジル:全部だね。人間味溢れる景色から、大都市の人口過密、田園風景、そこで美しい大きな帽子をかぶった農夫。奥地での、同じような青い屋根が続く平穏な家並み。着物のエレガントさ、白米や味噌汁の味わい、見事な魚の盛り付け、酒の酔い。日本で見た全てと経験したこと全てが印象に残っていますよ。

Q:今年は、日本ブラジル移民100周年の年なんだけれど、それに対するコメントをお願いできますか?
ジルベルト・ジル:ブラジルは世界で一番多く日本移民がいます。サンパウロ、パラナー、バイーア、パラー、そのほか全ての地域で、日本の労働、芸術、習慣、技術、スポーツが普及し、まだ形成しつつあるブラジルの文明の一部となっています。そんな歓迎すべき存在の100周年を祝うことは大きな喜びです。

Q:日本のファンにメッセージはありますか?
ジルベルト・ジル:過去、現在、未来において世界の形成に欠かせない日本の人々と文化に、愛と尊敬を。

◆大臣と音楽家

Q:「ここ4~5年、詩人としてのインスピレーションを生むための余裕がない」と発言していますが、大臣になる前は、政治家をしながらも新しい曲がたくさんできると考えていた?
ジルベルト・ジル:大臣の職を受けたときに、アーティストとして創作活動や仕事はあまり出来ないだろうと確信していた。まさにその通りで、ほんの少ししか演奏も歌も出来ず、作曲も出来ないまま約6年も過ごして、自分のエネルギーと時間の大部分を政治活動に専念していた。実際のところ、音楽に専念できるとはちっとも思っていなかったよ。そうなると分かっていたから、不快でもなかった。

Q:政治家としての経験は、今後音楽家としての活動にも役立っていきそう?
ジルベルト・ジル:詩人フェルナンド・ペソアが「自身の心が小さくないならば、すべてのことに価値がある」と言っているように、僕の魂がいい大きさで、大臣として経験したことがこれからの人生でやること全てに役立って欲しい。

◆今後について

Q:本格的に音楽に専念できるようになったけれど、今後の音楽活動について考えていることがあれば教えて下さい。
ジルベルト・ジル:これからはもう少し集中して音楽をやってきたたいね。といっても、昔みたいな活動リズムに戻りたいわけじゃないけど。歳もとったし、もと落ち着いて、もっと楽しみながら、先のことをあまり確定せずにやっていきたい。その時々で一番興味があるものをやりながら続けていきたい。これがモットーであり、方向性。

Q:歳を重なることで大切なものが見えてきたと発言しているのを見ましたが、今あなたにとって大切なものとは何ですか?
ジルベルト・ジル:考えること、感じること、欲すること、すること、待つこと。これらを出来るだけ穏やかに繊細に調和させること。

Q:本を書く予定はないですか? どんな種類の本でもいいんですが。
ジルベルト・ジル:あればいいのですが、残念ながら。でもまだそれが現実になることがあると思います。そうあって欲しい。

◆アラカルト

Q:今あなたはブラジルという国の未来に、どんな希望を感じている?
ジルベルト・ジル:ブラジルは若くて、大きくて、利口で、一つの言葉ではとても表せない。世界に輝かしい未来を与えることが出来るでしょう。それが僕の望むことです。

Q:あなたのその旺盛な活動のエネルギー源を教えて下さい。
ジルベルト・ジル:アクティブでありたいと思うこと、規律と自由の間で一番良いバランスを探ること。そして寝て夢を見ること、起きて世界をハグすること。

Q:あなたにとって成熟することとは、どんなことですか?
ジルベルト・ジル:過去を振り返り、その遺産を受け入れること。未来を見て不安がらないこと。現在を見て、目の前にあることを良く見ること。


Q:ボサノヴァ50周年の祝福すべき年だけれど、ジョアン・ジルベルトはあなたにとってどんな存在ですか?
ジルベルト・ジル:ジョアン・ジルベルトは僕にとって巨匠の中の巨匠になりつつある。すべての巨匠が彼に教えたことを彼は僕に教えてくれるし、彼も僕も学び続けていくんだということを、はっきり見せてくれる。

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テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽

  1. 2008/08/25(月) 18:03:10|
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