"MARITMO"
◆Epic ESCA-7498(1998年)

●妙にロックな1曲目「Parangoue Pamplona」や、ハウス・サウンドを取り入れた6曲目「Pista De Dança」あたりは、ちょっと勇み足。音楽的な引き出しの豊かさは伝わってくるが、楽曲としての吟味に欠け、結果としてちょっととっ散らかったアルバムという印象を残す。しかし、それでも本作は、現在に連なる彼女の最初の一歩が刻まれたアルバムなのは間違いない。中でも、自作の名曲「ヴァンボーラ」、ドリヴァル・カイミとのデュエット、ペドロ・ルイス&パレーヂとの共演によるレゲエ、と続く序盤の3曲は桃源郷と評するに十分な仕上がり。加えて、「カエターノを食べよう」、「マイス・フェリス」といった、非常に重要な曲も収められている。オリジナル・リリース当時に出された日本盤CDには、スバの手による「マイス・フェリス」のリミックス・ヴァージョンがボーナス・トラックに収められていた。(宮子和眞)
1998年収録「Mais Feliz マイス・フェリス」
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